紅紐が解けた頃
少し肌寒い歓楽街
夜のネオンと羽化する蝶
それが私のお庭
幾度と過ぎた春には
羽化する頃合を逃して
瞬く夢にまた 貴方 想う

一体どれ程経ったでしょう
貴方が眠ったあの日から
一体どれ程経ったでしょう
知らない男に抱かれてから

薄紅の桜が酷く綺麗な理由はね
其処に私の愛する人が眠るから
この夢が酷く冷たい理由はね
貴方の吐息が途切れたから

執着とも感じるわ
少し肌寒い歓楽街
夜のネオンと羽化する蝶
其処に私の名は無いと
安息すら忘れた春には
凶器を忍ばせて
煌く夜にまた 少しの 紅雫

一体どれ程経ったでしょう
「私」が死んだあの日から
一体どれ程経ったでしょう
貴方の匂いを忘れてから

薄紅の桜散る それはあまりにも儚くて
私も同じく貴方の隣に寄り添った
この夢が酷く冷たい理由はね
私の吐息が途切れてしまうから

薄紅の桜咲く 空には貴方の笑顔
一筋の朱色に安楽を絡めて
この現実が酷く冷たくても 私は
貴方と夢見る 桜下 永久に唄うは、愛。