私自身も、この頃は人を愛し、快楽をくれる斗真さん以外の人を求めるなんて、思っても居なかった。

目の前の現実しか、私には見れて居なかったんだ――…。



「はぁ……優香は最高だわ」



情事が済むと、斗真さんは私を上にし、雑魚寝用のブランケットを私たちに被せて寝ようとする。

彼は後処理や避妊なんてしない。

終われば寝ようとする。

私はピルは明日で良いやと、生まれたままの姿で斗真さんの胸に顔を当て、夜明けを待つ事にした。

温かい温もりに溢れた腕の中、私はゆっくりと目を閉じた―――……。