「…ぁん…ん…ンッ……」



たまり場と云えど廃墟。

ひび割れたガラス、開けっ放しの扉、私の声は筒抜けになる。

私にだって恥じらいの少しはあるんだ。

斗真さんの脱いだシャツを噛みながら、声を消そうとする。



「俺にしか感じんなよ…」



斗真さんは私の体に指を2本も3本も挿れて来る。

私は頷くのが精一杯。



「…んんっ…斗真…さん…しか、私は…感じんない…」



事実と誰もが嫌でもわかるほど、私は絶頂の淵に立たされる。

どこまで私は馬鹿なのだろう。

あの人が私を捜し、見ていたなんて、知らなかった。