「皇ヶ丘学園でのあなたの活躍は知っているわ。さすが雅人の子よね・・・・。
あの子も本当に、才能がある子だった。認められなかったあの頃の自分を、私は今でも恨んでいるの。
私たち大人にとっていつでもいい子だったあの子が、初めて自分から興味を持ってやりたいって言いだしたことだから、応援したときもあったのに。いざ本気でのめり込んでいくのを見て、怖くなってしまって・・・・。
結局最後まで、分かりあえなかった。雅人にちゃんと謝ることもできないままじゃいけないことは分かっていたのに、まさかこんな形で、私より早く逝くなんて・・・思っていなかったのよ・・・・」


涙ぐみながら、最後の方はもうひとりごとに近かった。


ずっと後悔を抱えながら生きていたのだろう。

私よりもずっと、ずっと長く。



すすり泣く祖母の肩に、叔父がそっと手を添えた。

祖母は叔父とともに席を立ち、部屋を出て行った。