その日の夕方、Seoul8のメンバーは、彼女達と共に休暇を終えて帰っていった。
翌朝、俺達4人で西帰浦市に在る西帰浦海洋公園に来ていた。
時刻は朝の6時45分、受付で一番乗りでチケットを購入して、出航まで園内に在る海鮮食堂で海の幸料理の朝食を取ることにした。
アワビのお粥と太刀魚の塩焼き、手長だこのチゲ等いろいろ適当に注文して、皆で食べて今はコーヒーを飲みながら海を眺めている。
海鮮食堂の裏手には、済州島(チェジュド)とセ島(セソム)を繋ぐセヨン橋(セヨンギョ)も見える。
セ島(セソム)までは、干潮になると完全に海水が引き、島まで歩いても渡れるのだ。
出航10分前になり、乗船が開始となり小型フェリーに乗った。
船内には20人程が乗船していた。
そして7時40分に目的地に到着したら、直ぐに海中からブクブクと現れたのは、小型の潜水艦であった。
そうです。
今日は、ソナ、友植ヒョンニム(ウシク兄さん)優珍ヌナ(ユジン姉さん)の4人で潜水艦に乗りに来たのだ。
済州島(チェジュド)では、4ヶ所程こうして観光用の潜水艦に乗ることが出来るのだ。
ここは、今回のハネムーンのもうひとつの目的地でもあるのだ。
以前、仕事でここに来たときの話をしたら、いつかは私もその潜水艦に乗ってみたいよ!と、ソナが常日頃から言っていたのだ。
漸く念願が叶って遣ってきたもんだから、ソナは終始興奮しっぱなしで、ハッチが閉まって海底探索が始まると、凄いはしゃぎようである。
30分程の潜水艦での海底探索が終わり、車に戻ってからも兎に角興奮して如何に素晴らしかったかを語っていた。
その日の夕方、友植ヒョンニム(ウシク兄さん)と優珍ヌナ(ユジン姉さん)も、本土に帰っていった。
翌日、朝の7時に起床して今はマンスオジサンの作ってくれた朝食を食べながらテレビのニュースを観ていた。
昨晩、仁川(インチョン)国際空港に突然現れた友植ヒョンニム(ウシク兄さん)と優珍ヌナ(ユジン姉さん)夫婦のニュースで持ちきりになっていた。
ヌナ(姉さん)が、来月から日本でデビューする話がどこからか漏れたみたいだし、昨晩済州島(チェジュド)から帰ってくるというのもばれてたみたいだ。
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『U-JINさん、来月から日本でデビューすると言う情報を掴んだんですが、本当でしょうか? 』
「本当よ♪」
『それって、御主人の高 友植(コ・ウシク)氏が、日韓共同製作するドラマで日本へ行くから、日本でデビューすることを決められたんですか?』
「それも、要因の1つですが、それだけじゃ有りません。
日本のファンの皆様の強い要望があったからこそ、今回の日本でのデビューが実現出来たのだと信じています。」
『高 友植(コ・ウシク)氏、今回のドラマで主役を努める訳ですが、意気込みを聴かせてください。』
「はい。
今回は、もう一度1から歴史を勉強し直して、本人の想いとか憤りとか、哀しみや喜びをからだ全体で表現出来るように頑張っていきたいと思っています。」
『相手役の真砂玖美(マサゴ クミ)さんには、もう会われましたか?』
「いえ、まだ写真で拝見しただけです。
どんな方なのか、色々と想像しながら、会える日を楽しみにしております。」
『お二人共お忙しいので、赤ちゃんはまだまだ先になりそうですね。
それでは、韓国から日本でのお二人の活躍を楽しみにしております。
今日は、突然のインタビューにお答え頂き有り難う御座いました。』
「いえ、ご苦労様です!
皆さん、応援宜しくお願いしますね♪」
空港の到着口から駐車場まで歩きながらのインタビューから解放され、空港パーキングに停めてあった自分達の車に乗り込んで、江南(カンナム)に在る自宅へ向けて、車を走らせた。
あ~ぁ、何か疲れたなぁ~!
と、洩らす二人だった。