西帰浦市の西の外れに在る中文(チュンムン)ビーチ。
その海水浴場に隣接して作られているゴルフ場が、中文ゴルフクラブだ。
OUTのコースは、漢拏(ハルラ)コースと言って、 1番ホールから9番ホール迄全て漢拏山(ハルラサン)へ向かって打つように設計されている。
INのコースは、海岸コースと言って、10番ホールから18番ホール迄全て海を眺めながらのコースになっている。
アジアで唯一のPGA規格コースで、温暖な気候ゆえ年間を通して、綺麗な青いグリーンでプレイができる。
一部のホールでは、そのPGA規格コースを楽しめる様に、規格セッティングをそのまま残している。
そして、PAR3の5番ホールは、済州の風を活用する世界初のウィンドーホールだ。
10番ホールから9時丁度にスタートした俺達は、11時ジャストにハーフを終えてクラブハウスへ戻ってきた。
『海岸コースって言うから、海からの風で涼しいのかと思ったけど暑かった!』
「ヌナ(姉さん)、海風が吹いてても季節は夏ですからね!
今日は、それでもまだ過ごしやすい方ですよ。
来月になったら、もっと暑いですから。」
『それにしてもチャンス君、ハーフで34って気合い入ってるわねぇ!』
「ヒョンニム(兄さん)だって36ですから、パーペースじゃないですか!
2打差なら、OB一発で並んでしまいますからね!」
『チャンスオッパ、それでも負けるかも。』
「何を言ってるんだよ。
ソナだって前半48点ペースなら上出来だよ。
優珍ヌナ(ユジン姉さん)が、前半で42点だから、ソナとの差が6点で、友植ヒョンニム(ウシク兄さん)と俺の差が2点だから、4点だけしかリードされてないって事だから、まだ判らないよ♪
もしかしたら、後半でヒョンニム(兄さん)がOB連発するかも知れないしね!」
『チャンス、んな訳無いだろ!
俺達が勝つ!ハハハ!』
「ヒョンニム(兄さん)、暑かったでしょ!?
ビールもう一杯如何ですか?」
『俺を酔わす気だな!』
「ハハハ!バレました!?」
『俺が、そんなビールの2杯や3杯で酔う訳が無い!
でも、今は、ビールはもう要らねぇ!
それより腹空いたから飯だよ。』
ガッツリと食事をして、食後のコーヒーを飲んでから、下に降りるとキャディーマスターが近付いてきて、
12時30分スタートですが、宜しかったら今すぐでもスタート出来ますけど、如何ですか?
と聴いてきたので、
「それじゃあスタートさせていただきます。」
と言って、4人でカートまで移動して乗り込んだ。