昨晩から発酵させずに冷蔵庫内で寝かしておいたパン生地を、午前7時に取りだし常温発酵させておいた。
大きく薄く延ばした上に、バターを置いて生地を畳み、バターが漏れないように閉じ込める。
打ち粉をしながら三折りにして延ばし、また三折りにして延ばしを3回繰り返してバターがとけて出てこないように、今一度冷蔵庫へと戻しておく。
10分後、薄く延ばして三角形にカットして、幅広の方からクルクルと巻いて行き端と端をグイッと曲げてCの文字にして天板にバターをひき、そこへ並べる。
そして時刻は午前9時、チャンス坊っちゃんとソナ様にコーヒーを煎れて部屋を軽くノックした。
コーヒーを渡してから、オーブンのスイッチを入れて、温度設定を180℃にしておく。
済州島の豚バラで作ったベーコンを厚目にスライスして、皿に乗せて冷蔵庫へ。
セロリと胡瓜とトマトでサラダを作り、取れ立ての青ジソをミキサーにかけて、オリーブ油やバルサミコ酢で青ジソドレッシングを作り、これも冷蔵庫へ。
そこへチャンス坊っちゃんから30分後に朝食を頼まれた。
オーブンは既に180℃に熱せられている。
しっかりと寝かせたクロワッサンの生地は、良い感じに弛んできていた。
天板に並べて寝かしておいたクロワッサンの形をしたパン生地を、オーブンの中に入れて扉を閉じ、タイマーを15分にセットしてスタートさせた。
焼き上がるまでの間に、先程スライスしておいた自家製のベーコンをフライパンで焼き、目玉焼きも焼いてプレートに盛り付ける。
クロワッサンが焼き上がったので、天板ごと配膳台にパタンと強めに置いて、天板からクロワッサンをはずす。
そのまま放置しておき粗熱を取っておく。
済州島で採れた甘口ミカンを絞り、済州島の海水から作った塩をごく少量入れて果汁100%の美味しいミカンジュースの完成だ。
クラッシャーアイスを詰めたグラスに、そのミカンジュースを注ぎ、テーブルに。
ベーコンエッグとクロワッサン、サラダもドレッシングと共にテーブルに並べ、デザートのチャメ(マクアウリ)も並べ終えた頃、チャンス坊っちゃんとソナ様が降りてきた。
正に時間通りだ。
「さすがマンスオジサン、時間通りにバッチリ出来てますね。」
『お待ちしておりました。
丁度今、出来上がったところでございます。
熱いうちにどうぞ!』
「それじゃあいただきます!
美味い!
このクロワッサン、バターの香りがメチャクチャ良い!
焼き加減も最高!
どうしたら、こんなに美味しいクロワッサンが出来るんですか?」
『昨日絞った牛乳から作った、新鮮な無塩バターがタップリ入っておりますからでしょう!』
あまりにも美味しくて、俺はクロワッサンを7個も食べていた。
ソナも気がつけば5個食べて、朝からガッツリ食事していた。
自家製のベーコンも、コンガリ焼かれててメチャクチャ旨かった。
サラダの上には火を通していないパンチェッタ(生のベーコン)を薄くスライスしているのが盛り付けられており、これもやっぱりメチャクチャ旨かった。
マンスオジサンは、こんなに美味しい物が作れるなら、料理人としても遣っていけるだろう!
大した人である。