中を覗き込むと、ため池の中の水は想像以上に深さがあり、美しい青色に澄んでいた。

そして、底深くにかすかに光るものが散らばってるのが見えた。

「何かしら」

ノエルが目を細めると、ギルも覗き込んできてこう言った。

「あれは宝石だな」

「宝石?なぜ水中の底なんかに?」

「あれを見てみろ」

ノエルが顔を上げると、中庭の隅に、朽ちてしまった白い骸骨の残骸が無造作に散らばっていた。

それらと一緒に、錆び付いた槍や弓矢が地面に突き刺さって立っている。

その光景を見たノエルに、寒気が走った。