緑色の芝生もそよ風で気持ち良さそうになびいていた。 そして、金箔がところどころに剥げ、錆びた等身大の十字架の隣に、古びた教会がたたずんでいる。 深い青色のステンドガラスが、陽の光にきらりと光った。 しかし、ノエルとギルが釘付けになっているものはそれらではなかった。 教会の屋根ほどの大きさの、巨人がそこにのっそりと立っていたのだ。 初めて目の当たりにする巨人は、どこか穏やかな雰囲気を醸し出していた。