……もう、最悪だ。
私は、目の前にあった机に突っ伏した。
人のことをからかうだけからかって、小沢さんはさっさと自分の席に戻っちゃうし。
恨みをこめて“王子様”を睨んでみれば、目が合って無邪気に微笑まれるし。
それを目ざとく見つけた役員の子に、意味ありげに笑われるし。
なんか…さっきから、全然火照りがおさまらないんですけど。
……って言うか、なんか私、熱っぽくない?
そう言えば、補習のプリントをやってるときから妙に寒気がしたような……
ヤバイかも。
自覚したら、一気にだるくなってきた。
とりあえず、寝てよう。
早く帰ったほうがいいのかもしれないけど、このまま1人で電車に乗るのは不安だし。
不本意だけど、アイツを待ってよう。
そう決意して。
私はゆっくり、眠りに堕ちて行った。
「……浅海さん?」