「“今日も行けそうにないけど、1人でもちゃんとやるように”ってさ。」
「……は?」
「あ、でも、
“遅くなったら送るから、その時は待ってろ”とも言ってたなぁ。」
淡々と、伝言らしきメッセージを口にするダイスケ。
「大変だな、補習も。」
にっ、と。
明らかに楽しそうに笑う姿が小憎らしいけど…
それより、何?この伝言は。
なんで上から目線?
しかも、強制?
あの男……
この場にいないにも関わらず、なんだかものすごく腹が立ってきた。
って言うかさ…“今日も”なんだよ?
ここんとこ、ずっとそう。
“監視する”とか言っておきながら、全然姿を見せないし。
“送る”なんて言ったって、私が終わっても、自分がまだ帰れないから…結局、ほったらかしのくせにさ。
それなのに、何?
口先だけの心配なんてしないでほしい。……ったく。
「でも、何より……
歩に捕まっちまったことのほうが大変、か。」