ザワついていた廊下が、いつの間にかシンとしていて、みんなの視線が、



私だけに集まっていた。



軽蔑?


いや、ちがう



何だろう………





この視線が嫌い



「おい!」




後ろから誰かが呼んだ。



振り返ると、チャラそうな男の人が私を睨みつけていた。




「お前、咲桜に向かって何ほざいてんだ?


咲桜が可哀想だろ?



ブス」




彼は私にそう言い放ち、咲桜たちを引き連れて、何処かへ行ってしまった。




「何あの子……一年のクセに生意気〜」



「!!!!」



なに?

私?!



「あ〜いうの、ウザいよねぇ」



私に言ってるの?




どうして私?




手をつないだことが、そんなにイケナイ事?






そこら辺にいるカップルなんて、堂々と手をつないでるのに……



兄妹は



兄妹だけは




許されないの?