〜♪〜〜〜♪



昼休みから二度目のチャイムが鳴った。



「そろそろ帰らないと…」



ひたすら空を見上げていた私は、立ち上がろうとした。




「柚奈…」




静かな校舎から微かに聞こえた声。



風の音しか聞こえない木陰


俯いて振り返ると




芝生に立つ、


一つの影があった




誰かなんて



声でわかる




来てくれたことが



すごく嬉しくって



ついつい嬉し泣き。





「……遅いよ」




「ゴメン」





困ったように微笑んだ彼



風になびくブラウンの髪が綺麗



綺麗な手が、泣いている私の頬に触れる。



段々と、彼の顔が近づいてきて、私は目をつぶる。




彼は私の耳元でつぶやいてから、頬にキスをしてくれた。




その言葉に疑いはあったけれど、何よりすごく嬉しかった。







「愛してる」








本当かな?



絶対に?



信じて良いの?



だけど、嬉しいよ



すごく



すごく




嬉しいよ。