ふっと目を覚ました柚奈。




疲れ果てた表情で、俺を見上げてきた。



距離が近い………



ヤべぇ……




理性が揺すぶられる。


柚奈のマンゴーみたいな香りは、きっと同じシャンプーなんだろうけど


すごく良い匂いだ。



飯豊なんかより



ギャルの女たちより




すごく




安らぐ香り。





「お兄ちゃん………」



「ん?」



「よかった…………」




何が?と思ったけど、何も聞かずに「そっか」と答えておいた。




お兄ちゃん




悲しいな……



亮とは呼んでもらえない



当たり前だ




俺達は、



兄妹なのだから。