「柚奈〜…起きろよ!」


「………ん」


朝は嫌い。

眠たいし、お兄ちゃんに起こされるから。


「学校に間に合わねぇだろ?」

「ん〜〜〜〜」

「脱がして良い?」


ん?


脱がす?

ぬがす

ヌガス…………


「いゃゃゃゃぁぁ――」


「やっと起きた」


そう言ってクスクス笑うのは私の兄、亮。


私達は、一軒家で2人暮らしをしている。


両親は海外で働いている


私はいつも、このド変態な兄に起こしてもらっている

だけどお兄ちゃんは私の自慢。
お母さんやお父さんも自慢の息子らしい。


自慢じゃないけど、

カッコいいし

背も高いし

勉強も

スポーツも出来て

完璧。


私の血には多分、親の悪いところしか流れてないんだと思う。


バカだしブスだし……


こんな私は完璧な兄が自慢なんだ!


「もぉ!!お兄ちゃんったら勝手に入ってこないでよっ」

「呼んでも起きねぇからだろ?」

「なっ!…年頃の妹の部屋に勝手に入ってくるとか、セクハラだよ!」


また……

いつもの朝喧嘩。

私達は年子だからよく喧嘩してしまう。


こんな毎日にいつもうんざり…………