「あたしは…上杉くんの彼女になりたい女です」
その女の子は、キャハハハハ〜と笑って、
「なにそれ〜!!なんか意味わかんないんだけど?」
て、あたしを馬鹿にするように言って、上杉くんの腕に絡み付いた。
「遼〜♪こんな子置いといて、あたしと遊ぼ?
久々にシタイんだけど♪」
上杉くんはその女の子の腕を振り払う。
「悪いけど…もう君とは会いたくないな」
「はぁ?!なんで?!」
上杉くんはあたしを後ろからフワっと抱きしめて言った。
「だって、この子は今俺の彼女になったから♪」
その女の子もあたしも呆然としている。
…ちょっと待って?!
彼女になった?!
あたしが??
あたしは上杉くんを見上げる。
「女の子にそんな事言わせちゃってごめんね。
正直、微妙な関係だったから、琴女ちゃんの口から聞きたくて♪」
「上杉…くん?」
「前に言ってくれたよね?
《私が忘れさせてあげる》って。どうやらその通りになったみたい。」
「…ホント?」
「ホントだよ。
俺は琴女ちゃんが好きなの。
もう、琴女ちゃん以外いらないから。」
上杉くんはニッコリ優しく笑ってあたしにそう言った。
…やっぱり上杉くんの笑顔が好き。
その笑顔はあたしだけに向けてね?
よそ見しないでね?
「あたしも上杉くんが好き!!」
約束だよ?
[完]
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