そして続く言葉は、
「あの人…えっと、息子さんだっけ? が好きなんでしょ?」
あたしの心の中で蠢く気持ち。
隠すつもりではなかった。
隠したいわけでもなかった。
ただ機会がなかったと言えばそれまで。
けれどそれ以前の問題として、あたし達は〝付き合ってる〟訳ではなく〝結婚している〟。
言い辛いのが正直な感想。
〝好き〟同士から始まったわけじゃないこの恋愛。
他人から見れば、単純に養ってもらってるだけの関係かもしれない。
そんなのを、どう親友に言えばいいのだろうか。
どう伝えればいいのだろうか。
軽蔑されたら怖い。
あたしだって本当は分かってる。
これは〝恋愛〟じゃない。
あたしの一方的な想い。