スタスタと廊下を歩いていれば、一緒に保健室から出てきた美沙が後ろから着いてくる。



そして歌うように言葉を吐き出す。



「嘘だよ、嘘。貸しなさいよー」



今にも鼻歌を歌いだしそうな声にあたしはムッとするけれど、そんなことをしているうちに横からひょいっと用紙を取り上げられてしまった。



まあいいや、任せよう。


シュークリームは今度機会があったら買ってあげようととりあえずは決めた。



ひらひらと遊ぶように用紙をひらつかせながら、あたしの隣をスキップしている美沙は何か良いことがあったのだろうか?



勿論の事ながら、あたしはちょっと死にそうな足取りでふらふら歩いている。




教室を目指し階段を上がっていく。


重い足取りは更に重くなっていく。





ふと、窓から外を眺めた。



そんなとき。




―――――あ