分かってた。 うん、分かってた。 どうせそういうやつだよね。 心優しい、とか思わなかったよ。 一瞬たりともね。 あたしは上目遣いで美沙を見つめ、様子を伺う。 「…だよね」 一方の美沙はにっこりと微笑みながら言う。 「ですよね」 「…………」 なんてセコイんだ…。 シュークリームだとよ…。 あたしは先生に「ありがとうございました」と言うと、無言で暫し美沙を見つめ、静かに保健室から出た。