じっとその紙を見つめるあたし。
そんなあたしに先生は紙を渡しながら言う。
「はいこれ。これ以上ここにいても熱が上がるだけだと思うから、今日は帰りなさい」
最もなことを言われてしまった。
確かにもうこれ以上保健室で寝ていても、熱は下がるどころか上がる一方だろう。
早く帰ってちゃんと家のベットで寝たいと思ったあたしは、大人しく頷いた。
「そうします…」
「紙、担任の先生に渡して帰りなさい」
くるりと回転椅子を回して先生がそう言ったところで、美沙が声を挟んだ。
「あたしが渡しといてあげるよ」
「あ、本当っ?」
さすが美沙だ、なんて思ったけれど、それはたった一瞬のことで。
「シュークリームが食べたいな」
…ですよね。