「ねぇ深谷」
考えるのはいけないこと。
人間として最低なこと。
いつものあたしだったら絶対に考えない、思わないことだけれど、あのことがあった今、思ってしまったことが1つ。
深谷みないな―――こうして悪戯し合える、同級生と恋愛をしていれば良かった?
考えて思ってハッとする。
何考えてんの…あたし?
「何だよ?」
馬鹿じゃん。
馬鹿じゃん。
自分に言い聞かせることは正論。
今更深谷と付き合うなんてできるわけないじゃん。
あの告白された日に戻れる訳がないじゃん。
付き合う気なんて更々ないけれど、そう考えてしまったあたしの心はどこにあるんだろう?