「うーん…。」


整った顔立ちに、整った黒髪。


そして少しおっとりとした、紫色の細めな瞳。


そんな少年が、ふと呟いた。


「此処も飽きたな。もう落とせる人、ほとんどいないや。」


いっその事、何処かに引っ越そうか……。


そう考えて、想像してみる。


引っ越したその先を、想像してみる。


…面白そうだ……。


そう思うと、笑いしか出てこなかった。


妖しくて悪戯っぽい笑みしか出てこなかった。


「よし…そうしようかな。」




今度はどうやって、もてあそぼうか……。