"まさか陸斗さんと一緒のクラスなんて!"

そう考えていると

「ねえ?聞いてる??」
「あぁごめんごめん!んでなんだっけ?」

琴音の話は全然耳に入らず
あの人のことばかり考えてしまうのが事実
「はーいしずかにー!!席につけ!」
先生が教室に来て
声をかけるとみんなが座りはじめる。

「じゃあ先生の自己紹介します。
――――――――――」

先生は一生懸命説明していたが
わたしは陸斗さんに集中していた。

「ねぇねぇ~陸斗くんだっけ?
あたし佐那木麻由(サナギマユ)ってゆーの。
隣同士よろしくね~っ!!」

陸斗さんと喋っているのは
私の前の席の佐那木さん…。

「あぁ。よろしく。」
陸斗さんも笑顔でかえす。

なんでだろう―…。
胸がムカムカする。