「エリちゃん、もしかして……」

「山本?」



同時に喋らないでくださいっ。



綺麗な微笑を浮かべたサヨさん。


横にいる人が"秋山さん"だと気付いたらしい。



ってか、サヨさん……


うっすらと口角が上がってますって!


助けてくれっ!


夏川さんっっ!



「おっす!って、あれれ?」



救世主は何とも間抜けな声を出していて。


6つの目が一斉にその声へと導かれる。



相変わらず爽やかスマイルを浮かべ、髪を後ろに掻きあげた夏川さんが立っている。



が……



「サヨとエリちゃん?」



なんて、わざとらしいセリフを堂々と言い放っていた。



夏川さんっ!


サヨさんと同じ顔しないでくださいっ!