CANDY POT~キャンディーポット~【完】

1年の時、優子が初めて声をかけてくれた。


あの時は、中学校と言う舞台が怖くて怖くて仕方がなかった。



だから、声をかけてくれた時


とっても嬉しかった。


明音はすぐクラスに馴染めてたけど、人見知りが激しい私にとって



ただの恐怖でしかなかった。





1年の3学期、私は恋をした。



3年生の鷹石(タカイシ)先輩


笑顔がまぶしすぎて、近寄ることも出来なかった私に優子は先輩と話すチャンスをくれた。



それを聞いた時、心の底から優子に感謝した。




・・・・でも、その時は疑問に思わなかった。


お兄ちゃんもお姉ちゃんもいない優子が何で先輩と知り合いだったのか........



「同じ小学校だったんだ~~」っ言ってたけど、





ホントは.................
[セフレ]

私はこの言葉の意味も何もかも知らなかった........



先輩と優子はセフレという関係だった。



元々、親同士が仲良くて互いの家に泊まる



ということは結構あったという。


そして、優子のお母さんはキャバクラ嬢



優子は中1からそーゆー行為に違和感は感じなかったらしい



そしてそして、先輩のお父さんはホスト

先輩も違和感はなかったと言う。



2人は初め遊び程度・・・・だったらしい
泊まりに来るたびに続けていると......


一種のマヒ状態になり


止めれなくなり、セフレという関係に.........


私はこの話を聞いた時に



全身から血の気が引き


倒れそうになった。



小説やテレビで見ていることが



ましてや優子が........


ありえなかった。
その時の優子は完璧優等生だったから

裏の顔


っていうのかな.......見た目じゃ何にも分かんないんだって思い知った。




そして、 脳内から【先輩】というワードを消し去った。



私が、先輩の事を好きだと聞いて優子は先輩に頼んだという。



何で.....何で......そこまでして、友達のためにできるものなのか?


それが、疑問だった。



その時から、私が優子を守らなきゃ!


何があっても優子のそばにいてやらなきゃ.......


これだけで、頭がいっぱいで



優子は母子家庭だったこともあり


寂しさを紛らわすために、やっていたって........
私が先輩との関係を必死に引き離そうとすると.....

「やめてよ!......ウチには・・・・これしかないんだよっ!!!!」

と言われ、そこから本格的に優子はギャルの道へと進んでいった。



私が・・・・私が・・・・













その日から、優子とは全く話さなくなった。




突然、優子からメールがきてビックリしたけど......

これが



私の罪滅ぼし・・・・・・・・









なんだけど.............





無理ィィィィィーーーーー!!!



恋愛初心者にはレベル高すぎだって!!!!


「ねぇねぇ~キミだけ、自己紹介してないんだけど?」

「えっ!?・・・・・霧咲 琴梨......です」

「は!?・・・・・ことり?・・・・本名?」

何なの?この人......チャラッ!!


ピアス何個付けてんの?




「はい.....琴梨です。」



「マジで!?おい!聡史っ この子、ことりって名前らしいぜ~」

そのチャラ男((←勝手に命名))は隣の男の子に話しかけた。



うわっ!

優子も玲那もすぐ馴染んでる.......




私ってヤッパリ人見知り激しいな・・・・・・
早く帰りたい......


「あっ!俺、聡史(サトシ)!んで、こいつが亮(リョウ)よろしく~琴梨ちゃん」



「・・・・はい」


「聡史~琴梨ちゃん、困ってね?」


「俺じゃねェよ~お前の方が怖いって」


早く。。。早く.....帰りたい




「琴梨ちゃん可愛いね~~~お持ち帰りしちゃおうかな~?」



「いいね~いいね~しちゃえよ!」


お持ち帰り??.......


何それ?
「優子ーーーっ琴梨ちゃんお持ち帰りしていい?」

「ええ~~~優子をお持ち帰りしてよぉぉ~~~」


今の..........誰の声?



優子ってこんな声だったっけ?










優子.............