CANDY POT~キャンディーポット~【完】

「甘いな~~琴梨は!」


「ま、それが琴梨のいいとこでもあるんだと思うけど?」


「っうわあっ!!」


優子の背中を眺めていると、いきなり後ろから朱雀と明音が立って話していた。


「・・・全部、聞いてたわけ??」


「まぁ~ね一通りはね!」


うっそ~~


恥ずかしいって・・・・



でも


「これが私だから!」


「何よ、いきなり・・・」


誰が何と言おうと私は私だから。
「ははっさすが琴梨!」

「でしょ~~??」


こうやって、大切な人と笑いながら話せる。



とっても素敵だと思う。



当たり前のようで




私にとって当たり前じゃなかったから......



私は朱雀の



『笑顔』で


何でも出来そうな気がするよ?



空でも飛べちゃうかもね!


大切な人のいろいろな顔をもっと、見てみたいって思うようになった私は。



恋する乙女



だよね?
「ねぇ、朱雀・・・ぎゅ~ってして」

「・・・はぁっ!?」

「ちょっと・・・・昼間っから何やって・・・」


大切な人が傍にいる。


私を『好き』って言ってくれる人が傍にいる。



もう、何も怖くないよ?


今が・・・・こんなに幸せだから。



信頼できる人がこんなにも近くにいてくれるって



こんなにも、胸があったかくなる。



初めての感覚で味わったことのない感情で・・・・



絶望を味わった私は、もう逃げないから。


これ以上の苦しみはもう・・・無いと思うから。


私は、頑張ったよね?


最後まで・・・頑張ったよね。


「め・・芽依さん!?」


「あらあら~~青春中だった??お邪魔するよーー」


「うわっ生徒会長まで!?」


「芽依さん・・・何かニヤけてる・・・」


ねぇ、神様


人間、辛い事を経験した後には


絶望を味わった後には



とびっきりのプレゼントをくれるんだね。


たとえ小さな喜びでも今の私は何にも代えられないほどの『喜び』です。



誰も、迷惑をかけずになんか生きていけない。

これを、大切な人に教わりました。


いつもと変わらない日常


当たり前の毎日



全部が変わりました。


神様・・・



「ありがとう・・ございます。」


「えっ?誰に言ったの?」


「・・・皆に、私にかかわってくれた皆に言ったの」


「琴梨、おいで・・・ぎゅ~なんだろ?」


「朱雀・・・・うん!」


一生出来ないと思った。


一生しなくていいと思った『恋』を


今は全力で命のともしびが消えない限り


恋をする乙女に・・・・


ううん、『恋をした乙女』に.....


私はなったのかな?

「琴梨・・・苦しいって・・」

「あ~~あ~~、お熱いお二人のようねー!」

「ですよね~芽依さん!!昼間っからー」


お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん......

育ててくれてありがとう。さんざん迷惑かけて、ごめんなさい。


そして・・・これからも、いっぱい迷惑をかけると思うけど・・・・

よろしくお願いしますっ!


霧咲 琴梨という人物をこの世に産んでくれて、ありがとう!


今まで以上に精一杯生きていきます。


「大好きだよ、朱雀」

「あぁ、俺も琴梨の事・・・大好きだし」

そうして、二人は見つめあって・・・・・


甘い、あま~いキスを交わしました。


「ちょっとーーー琴梨ー!!」

「あらあら~お熱いねぇ~」

明音も芽依さんも私達を冷ややかな目で見てくる・・・・


「朱雀も、明音も、芽依さんも・・・・みんな大好きっ!!」

「ちょっと~何で、生徒会長が最後なの!?」

「まぁまぁ芽依さん~」

「これからも、よろしくな琴梨!」


朱雀は私をぎゅ~って抱きしめる。
男拒否症な私が一世一代の大きな愛にあふれた


『恋愛』をした、この日。

今まで生きてきた中で一番の思い出になる『この日』を朱雀と、みんなで

忘れないように。


大事な大事な『この日』を大切に生きていくから。


みんな・・・大好きだよ!


そして・・・



ありがとうございます!



ずっと、ずっと・・・


忘れないからね。



―END―
ここまで、読んでいただきありがとうございました!





この作品は、初めて美乃梨が書いた恋愛小説であります。





こんな、グダグダでいいのか?




と思いながらもキャラ達が勝手に動いてくれるので((笑





すらすら~と書けたような気もします。





でも、実際はファンの皆様の応援やいろいろな方たちのお陰なのだと思います。





決して、この作品は1人で書いた作品なのではなく





皆様と一緒に書いた作品じゃないかと美乃梨は思います。



それでは、ちょっとした裏バナシを☆



元々、芽依はちょいキャラでした。


が、いろいろなキャラを書いてるうちに愛情が湧いてきて、谷野 芽依というキャラクターが生まれました。

気まぐれ人間なので・・・美乃梨は.....





人は時に


立ち止まったり、つまづいたり、迷ったり


しますが、それは決して悪いことでは全くないのです。



立ち止まって気付く事、つまづいてみて気付く事がたくさんあるのです。



琴梨は気弱で、いつも逃げてきた自分と戦っていました。


その時に朱雀という人に会って変わっていきました。


これは人生の『ターニングポイント』といえる日です。



この作品を通して、皆様に大切な人の存在を再確認してもらえればいいな~と思います。



それでは最後に、美乃梨の初作品を呼んでくれた方々に愛をこめて




ありがとうございました。


2011.4.4(月)PM 12:38

亜桜 美乃梨