「…なぁ、柚。話…聞いてくれるか」

「ぇ…」

「この前…俺の部屋で」

ぁ…そういえば…。

「ぁ、当たり前じゃん! 陽太の話なら聞くよ!」

「…そっ、か」

陽太は、少し寂しそうな顔をした。

そして、あたしは後悔する。


──聞かなければ良かった、と



「俺、…この街を離れないといけないかもしれない」




「ぇ──…」