「…柚、今のは忘れろ」

「ぇ」

陽太はあたしの頭をそっと撫でて、あたしの手を掴み、教室へと向かった。


…忘れろ?


今の…言葉を?


…わかってるよ、陽太。


あたしが…泣かないように、言ってくれてるんだよね。



でも…




忘れられるわけがないよ。