青い空の下。
あたしの目の前には、キラキラと光り輝く青い海。


どこまでも広がっている空と海は、遠くのほうで重なって見えた。





ここは……、砂浜?





斜め前には、黒い髪の男の人。
あたしと同じように、海を見つめていた。


ここにいるのは、2人だけ。




この人、誰なんだろ……。



あたしは男の人をじっと見つめた。

ちょっと長めの、黒い髪。
細いわりには、筋肉のついた腕。
スラッとした、背の高い身体。
こんがりと日焼けした肌が、健康であることを意味していた。



「おいで?」



男の人は後ろを振り返り、微笑みながらあたしに言った。

二重の大きな目は優しくて、その目に吸い込まれそうになった。


完璧なほどに整っている顔。
サラサラした前髪は、Mのように分かれている。




『爽やか』『好青年』

この言葉は、この人のためにあるんじゃないかって思った。





かっこいい。
そう思うのは、あたしだけじゃないだろう。
絶対。