「そうなんだ。それで定時に?」



ミルフィーユを頬ばりつつ、

ゆっくりはなしはじめた。


「うん。絶望的だったなぁ。
 自殺未遂までしたよ。
 もう私だめなんだなぁ、って 
 人生詰んだなぁ、って。
 生きてても仕方ないって。」


恐ろしいことを淡々と、

なにをいっているんだよ。



「手首きって、お湯につけてさ。
 仕事帰りの母親にみつかって、
 精神科に通院して…。
 いまでも傷がのこってるよ。」