「この前言った事だけどさぁ。やっばりだめなわけ?」


澤木悠は私にあったかいお茶を渡す。


「…はい。だめです。」


私は返事をしながら、お茶を受け取った。

澤木悠は、その大きな瞳をくりんと回して、うーんと唸る。



「それは…なっちゃんに悪いからとか…そういう事で?」

「そうです。」

私は、大きく目を見開いて澤木悠を睨んだ。

「…一応言っておくけど、なつみも、俺の絵のモデルには、君のほうが向いてるんじゃないかと思って俺達を合わせたみたいなんだよ…。」



!?



「今度よかったら俺の作品見に来てよ。なつみにモデルやっててもらった作品なんだけど……。」






澤木悠は上目使いで私の顔を見た。







「俺は君を、描いてみたいんだ。」