「こんにちわ…」


澤木悠は、少しとまどっているような様子でそう言った。


ゆっくりと店の中に歩いてくる…。

なんだか私は…彼に睨まれているようだ…。


私は、その強い視線から、思わず目を反らしてしまった。

「みか?」

なつみが心配そうに声をかけてくる。

「あっ…ごめん!私、木下みかです。よろしく。」


澤木悠に向かって、慌てて軽く会釈しながらそう言った。


澤木悠は、大きな目でこちらを睨みながら……
そろりと私の前までやって来た。




「澤木です…よろしく。」