タメ口くん…澤口智也は朝、昼休み、帰り…と、あたしの元にやって来た。


「千秋♪お昼食べよ♪」


「…千秋先輩と呼べ…」


「ヤダ♪」


「……」

あたし、漫画だったらきっとおでこに怒りマークがついてるだろなぁ…



「智也〜!お菓子あるけどいる??」


「マジ?!いるいる!!」


「コラ!!餌付け禁止!!」



人懐っこい性格からか、あたしのクラスの女の子のほとんどが、彼を気に入って可愛いがるようになった。




「千秋♪今日天気いいから中庭で食べようぜ!!」


智也はみんなにもらったお菓子をポケットいっぱいに入れながら言う。



「無理。あたし、ユリと食べるから…」


あたしは冷たく言った。



−−−−−−−


…なのに。



なんで、いるの?!



中庭で、あたし、ユリ、智也が三角形になってお弁当を食べている…



「ねぇ、智也。なんでそんなに千秋に懐いてんの?」


ユリが半分呆れながら言った。



「ん?だって、俺、千秋が好きだから♪」



「?!?!?!」



あたしは思わずウィンナーを落としそうになる。

「っな、何言ってんのよ?!」


「だってマジだし♪始業式の時に千秋に一目惚れしたから♪」


「残念っ!智也。千秋には奏っていう超ラブラブな彼氏がいるんだから!諦めなさい♪」


ユリは苦笑しながら言った。



「今はそ〜かもね。でも、千秋が俺を好きになるかもしんないじゃん!」


智也はまたニカッと笑った。



「それはないない…あたし年下くんは眼中にないから!!」



「ふぅ〜ん…んじゃぁ…」