「ただいまぁ〜」


家に帰ると、奏の姿はなかった。


ちゃんと学校行ったんだ…

よしよし…とあたしは夕飯の支度を始める。



二人分の夕飯を作り終え、あたしはリビングのテーブルに問題集を広げてテスト勉強。


先生にあんな事言われたら、変な点数はとれない。

幸い、あたしは学年で10番以内の成績だったからそれほど問題ではない。



一通り問題をつまづく事なく解き終え、携帯の受信Mailを知らせる点滅にふと気付く。


もう18時か…


受信Mailに気付かないくらい勉強に集中してたんだ…

偉いじゃん、あたし♪…なんて思いながらMailを見ると、奏からだった。



[今日、大学の新歓コンパで帰りが遅くなる(泣)]



《コンパ》って言葉に一瞬ピクっとするけど、俗にいう《コンパ》みたいな出会いの場ではないのを知ってるから、それほど気にしない。


それに、奏は工業大学だから女の子も少ないし。




[了解♪あたしはテスト勉強して寝るね!]


そう返信して携帯を閉じた。




それから夕飯を食べて、お風呂に入り、また勉強を始めた。




22時をまわり、急に睡魔におそわれてあたしは先にベッドに横になった。




あたしは、そのまま深く眠ってしまい、奏が帰ってきたのにも気付かなかった。