3、出会い
少年の目が覚めた。寝起きで頭が追いつかなかったが、それでもびっくりする事があった。
壁には天井にも届きそうなカマ、車に跳ねられたはずの自分が自分の部屋に居ること、そして、横に眠っている黒髪の美少女。
「・・・・・」
なんだこれ？と少年、課外 悠(かがい ゆう)は思った。とりあえず悠は横にいる少女に目を落とした。黒髪のとてもかわいい少女がいた。年は自分と同じぐらいだろうか？とりあえず悠は少女のほっぺたに触ってみた。
ぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷに．．
「ハッッ！！」
悠は我に変えった。ほっぺたが触られたせいか少女は、ふにゅっとかわいい声をあげ目を覚ました。少女は寝起きで頭が回っていないようだった。しかし悠を見るとムニャムニャと言いながら、
「初めまして。私はリナといいます。あなたと契約しましたので今日からよろしくお願いしますね。」
はっ？？悠はいきなりの出来事に訳が分からなくなった。その様子を見たリナは
「あなたはもう死んだんですよ。私はあなたが死んだので契約したのです。なんなら証拠をみせましょうか？」
悠はよけいに訳が分からなくなった。自分が死んでいる？少女は何を言っているのだろう。自分はピンピンしている。たしかに車には跳ねられたが、あれは多分夢なのだろう。と思っていた。しかし悠の考えは遮られた。なぜならリナがカマで悠の右手を肩から切り落としていた。しかし悠は切り離された右腕をみて冷静に判断した。
血が出ていない。それどころか痛みさえない。悠はこんな時まで冷静な自分に驚いた。普通の人なら悲鳴をあげてのた打ち回っているだろう。リナは
「わかりましたか？あなたは死んだんですよ。痛みも一切ないでしょう？今日からあなたは、私と一緒に悪魔を狩ってもらいます。」
悠は状況を判断しながらまず右手を拾った。右手の切れた所をみても黒い空洞が広がっているだけだった。悠は腕をくっつけてみた、くっついた。