でも晴貴は･･･俺をにらんだ。

何故睨まれたのか、理由は一つも頭に浮かばなかった。


「･･･宮野の幸せって何か分かる？？」


溜め息混じりに言う晴貴。

春姫ちゃんの幸せ･･･？？
そんなの決まってるじゃん。

「俺と一緒にいないことだよ」

そう俺が言った瞬間、凄い痛い衝撃が走る。


「な･･･」

その状況が理解できなかった。

晴貴は涙を浮かべながら、怒った顔をして俺の頬を殴っていた。


「･･･っふざっけんな！！！！！」

部屋中に響く晴貴の声。
俺は少し怯んだ。


「宮野はなぁ･･･そんなお前のことを愛してるんだよ！！！
泣いてんだよ･･･お前のために涙流してんだよ。
なのにそれはなんなんだよ！！！
お前はただ、現実から目をそむけてるだけだ。
宮野苦しめてるのはお前だ。
好きなんだろ･･･？？
宮野の気持ちだって聞いてやれよ･･･」

晴貴に一気に言われた言葉。
全部が胸に響いた。
俺がさっき考えていたことだってある。


俺は･･･俺は･･･？？
何のためにここまでしているんだ？？
誰のためにここまでしてきたんだ･･･？？