「……いッ!ルーイ!!」

「あっ…ゴメン。なんだっけ。」

ここは下町の喫茶店。

ユリはぷうっと頬を膨らます。


「もうッ!人の話聞いてんのお!!」

腕組みしながら睨みつける。
睨みつけてても、ユリは可愛い。

金髪の髪を巻いて、濃いか薄いかわからなくなってきたギャルメイク。
うるっとした目にぷるぷるとした唇。

これじゃあ男がほっておかないだろう。

私はどちらかと言うと、あまりギャルとは連まないのだが、ユリだけは例外だった。


テンションも、異常に高すぎないし空気も読める。
ギャルは嫌いじゃないが、どう接せば良いのかわからなかった。

だから、高校の時もギャルばかりの中、浮きまくりだった私に声をかけてきたのはユリだった。