翌日、赤松さんに謝られた。
酔っていたせいもあり、記憶がまるっきりないようだ。
殴られたほどだ、きっと自分は藤堂さんにひどい絡み方をしたのだろうと思い込んだ赤松さん。
警察の事情聴取でクルキさんは事実を語る。けど、そんな軽度とは思ってないのか、私が絡まれたことを如何せんと怒っているようだった。
私も絡まれたとしか言いようがない。
結局のところ、何事もなかったかのようにあと処理をされた。
「クルキさん、指痛くないですか?」
日が経った時、私の部屋に遊びにきたクルキさんに聞く。
特に痛くなさげにしているが心配だった。
「痛くないよ。心配してくれるの?」
「心配しますよ、それは」
「彩芭に心配されるなんて、俺は幸せものだな」