「瑠璃〜。起きなさい!」

ママの声が聞こえる。

パタパタとスリッパの
音がする。その音は
だんだん大きくなる。

私は布団の中に頭を
突っ込み隠れた。

ガチャ―…

「ママ、あたし起きないから!」

「誰がママだよ。」

え?ママじゃない!
私は布団から頭を出した。

「げっ!進也。」

目の前には幼なじみの
進也がいた。

「げっ。てなんだよ。
さっさと準備しねーと
俺まで遅刻すんだろ。」

進也はあたしの手を
引っ張って起こした。

「行きたくないもん。」

「行きたくないじゃねぇよ。」

進也はあたしのほっぺた
をつねってリビングに
戻って行った。

あたしは仕方なく準備をした。

リビングに行くと進也が
待っていた。

「瑠璃、ご飯は?」

「いらな〜い。進也、行こ。」

あたしは進也と家を出た。