「ナンだと!ワイルダーを知らないのか!?」


「普通知らないと思います。」


「そうか・・・そうだな。ワイルダーとはこの緑あふれる僕らの地球を我が物にしようとたくらんでいる、悪の軍団なのだ。」


 やっぱり・・・。


「あの、でしたら警察とかに頼んだほうが・・・実際グリーンさんが死んでいるわけですし立派な殺人事件として・・・。」


 てか、この市はそれまで103歳のおじいちゃんに守ってもらっていたんだな・・・。


「ダメだ!!警察は!」


「なんでですか?」


「警察では力が弱すぎて、ワイルダーの侵略を阻止できない。」


 ならば五、六人だけしかいない組織もどうかと思うぞ。


「でも、実際殺人が・・・あれ?」


 そこまで言って思い出したのだ。緑川のおじいちゃんが死因を・・・。


「確か、緑川のおじいちゃんは餅をのどに詰まらせたってお袋が言っていたような・・・。」


「よく知っているな。そのとおり、グリーンは餅を食べて死んだのだ。」


「ワイルダーはまったく関係ないじゃないですか!」


「その餅を送りつけてきたのが、ワイルダーだ・・・・。」


 すっげー逆恨み・・・。


『スイマセーン遅れましたー。』


 唖然としている傍らで遠くから女性の声が聞こえた。


「おや、イエローが来たな・・・。デッキに戻ろう。君を紹介しなければな。」


 再びレッドに引っ張られて戻る青山。


 先ほど部屋を出て先ほど隊長から連れてこられた場所に戻ると、そこにはショートカットのかわいらしい女性がいた。


 ただ、どうしても気になる点が二点。


 一つ目は少女は中学校の制服を着ているという点。


 もう一つは・・・


 男ジャン!!


 青山は心の中で叫んだ。