久しぶりに聞く香織さんの声は、仕事中の彼女の声だ。



ハキハキして、キリッとしてる。




そして結局、その日の夕方、会社まで来てくれることになった。



待ち合わせは、会社近くの喫茶店。



会社にも小さな喫茶室はあったけど、社内で会うのは何となく嫌だった。







約束の時間より少し早く行くと、香織さんはもう来てた。



俺に気づくと、にっこり笑ってくれた。



それにつられて、俺も頬が緩む。




でもテーブルにつくなり、仕事の話しを切りだされた。



ま、それが目的なんだけど。




しばらく書類と格闘し、どうにか一段落ついた。