数日後、施設のみんなで、リストラ回避の祝勝会が開かれた。



そこでも施設長が、俺のおかげだと何度も言ってくれた。



照れくさかったけど、嬉しかった。





酒が進むにつれ、盛り上がっていく宴会。



俺は1人1人のスタッフにお酌をして、礼を言った。



みんなの協力あってのことだから。




そして最後の人の所へ行った。



最後にしたのは、もちろんゆっくりと彼女と飲みたかったから。







「今だから言いますけどー。俺、香織さんがこんなに一生懸命やってくれるとは、思わなかったっすよ。」



「えー、どうしてよぉー。」



彼女も酒が入り、いつもの数倍明るい。