そんな俺を見て


「そーとーお腹すかせた、子どもみたいだよ。」


と、笑っていた。






「あー、旨かった。ごちそうさまでした。香織さん、料理天才ですね。毎日食いたいなぁー。」




「そっ… そんなの無理に決まってるでしょ。」



なぜか一瞬、動揺した香織さん。



でもすぐに、いつものクールな表情に戻り


「早くお嫁さんもらって、毎日作ってもらいなさい。」


と言った。





あっ… 毎日料理作ってくれって… 


無意識に言ったけど。







「そんな冷たいこと言わないで、哀れな独身男を助けて下さいよー。」



「嫌よ。なんでそんなボランティアする必要あるのよ。」



「えー。冷たいなぁ…。」



「もういいから。ほら! 薬飲んで、寝なさい。明日も仕事なんでしょ?」



薬と水を、目の前に差し出された。