「病院に行くほどじゃないけど… 家に帰って、休む?」



「平気です! これくらい!」



せっかく香織さんに会えたのに、数分で帰れっかよ。




俺の気迫に押されたのか、彼女はちょっと考えこんだ。





「じゃあ、消灯まで手伝って。後は仮眠室でしっかり寝る。薬もちゃんと飲んで。」



凛とした香織さんの声には逆らえず、頷くしかなかった。




実際、熱を計るまで、だるいとも思わなかったし、ちゃんと身体は動いた。







それから一緒に働いて、夕飯の時間になった。





「あ、良平くん、電話いいから。」



ピザでも頼もうかとメニューを開いてると、香織さんに声をかけられた。