ビチャビチャと少女の口から吐き出された液体は紅い。

今は、一滴の血ですら惜しいというのに。

次第にこの脱力感と寒気は激しい餓えに変わる。
餓えが始まれば今の状態では耐えられないだろう。

今の瀕死の状態は餓えを早める。

血が、足りないのだ。

少女の体から流れ出る血液は少女と地面を紅く染めていた。
明らかに、致死量の血液が流れ出ていた。

それでもまだ彼女が意識を保ち、生命を繋いでいられるのはその身に宿る力のおかげだ。

しかし、その生命が風前の灯火であることに変わりはない。