それから淡々と進む練習。





どっと疲れたあたしをミナコは心配していた。





「ミホちゃん、大丈夫?」





「・・あ、はい。 すいません。」





香織先輩が心配して駆け付けてくれた。





こんなに素敵な人を雄ちゃんはフッたの? 本当に?





雄ちゃんはK高には行く気がなさそうだったから。





それが原因?





・・・・きっと、こんな絶好のチャンスは二度とあらわれないんじゃないかと思う反面、体中がそわそわした。





部活が終わりミナコと別れると雄ちゃんの家に寄った。






インタンホンを鳴らすと本人が玄関からひょこっと顔を出す。






「ミ、ホ? 久しぶり。」




「うん。 久しぶり、いま大丈夫?」





距離感だけがあるぎこちない会話。





あたしはそれ以上踏み込まない。