いつもなら、背中を向け合って寝る私たちだけど、今日は違う。


一つの布団に入って、顔を向け合うって、けっこう恥ずかしいものなんだなぁ。


「ねえ、ずっと知りたかったんだけど…」


「何?」


佑斗は優しく髪を撫でながら、私に聞いた。


毎日、こんなに優しかったら嬉しいのに。


「あのね、何で婚約が秘密なのか、どうしてこんなに早く婚約をしないといけなかったのか、それが知りたいの」