「あのね。あのぉ。」


「何ぃ~那月らしくな~」


「だって。これほどアイツの事、言ったクセして…」


「何?名前知らないとか?那月。」

「えぇ?何で分かったのさ!!その通りだって!!」

じゃあ、なぜに
私の初恋の人の事知ったのさとツッコミたい所だが
 グッとそこは、押さえ込んで、那月を見た。
それと共に、一体 いつ那月は、誰からそれを
聞いたのだろうと、疑問が頭に過ぎった。



「はいはい。教えてあげるよ~那月。アイツの名前は、加藤 海」


「ふ~ん。んじゃ、チャンと文ちゃんに、お礼、言っとこっと。」


「文ちゃん」とは
那月の彼氏。“相月 文和(アイヅキ フミカズ)"の事である。


「ちょちょちょ!!なんで、文ちゃんが出てくるワケ??」


「え~ほら。文ちゃん。その人の友達だったらしいじゃん♪」



「そうだった…文ちゃんって、2つ年上だった~私らより…」


海は、20歳。文ちゃんは18歳。
文ちゃんは、海より年下だけど
 【話が、合うから。】と言って
海が、文ちゃんと仲が良かった事を思い出した。

(クソ~文ちゃん。何で知ってるのぉ。てか、海の事だったら、私に連絡して欲しかったぁぁぁぁ!!!!!!)