「……」

 数秒、息を止め引鉄(ひきがね)を引く。

「ここは何人だ」

 倒れた影を確認し、スコープを覗きながらヘッドセットに声を送った。

<およそ10人>

 返ってきた声に舌打ちして再び引鉄を引いた。

 こちらの分散に合わせ、向こうは数を多めに差し向けている。

 敵は必ず、こちらの数より多めにハンターをよこしている。

 そうでなければ勝てない事を充分に理解しているのだろう。

「そういう処は頭が働くとみえる」

 スコープから目を離さず薄笑いでつぶやいた。