「真仁から見て……勝てる?」

 戒は──という言葉を飲み込み、真仁を見つめた。

 翼の視線には合わせず、しばらく宙を見つめて言葉を選ぶ。

「難しいね」

「!」

「彼は戒とは違ったタイプの兵士だけど、レベルは互角だ」

 戒は細身を活かした戦い方だが、水貴は体格が良い。

 戒からすれば、重戦車を相手にするようなものだ。

「分厚い装甲を貫くのは至難の業だよ」

 ちょっとやそっとの攻撃じゃ倒れない、水貴は今までそうやって闘ってきた。